昭和の名作を演じるにあたって「共感してもらえるような、そんな人物を演じたい」

 平穏な家庭を営んでいたはずが、不倫によろめいてしまう主人公・田島則子。小林は、劇中の彼女の細やかな機微に寄り添おうとしている。

「則子は母として女性として、もちろんひとりの人間として、いろんな感情を持っていますよね。持ちこたえようと頑張っている気持ちや、あるいは心の隙間をふと許してしまう気持ちなど。そういう人間的な部分に“わかるな”と共感してもらえるような、そんな人物を演じたいですね」

 夫の田島謙作役に杉本哲太、息子の田島繁役に細田佳央太、娘の田島律子役に芋生悠と、世代を越えた、実力ある俳優たちがそろった。

「杉本さんとは一昨年のドラマ『団地のふたり』(NHK)で久しぶりに共演しまして、久々にお会いした印象が“かわいらしい方だな”と(笑)。その前は『キリコの風景』(1998)という映画で夫婦役だったのですが、約30年ぶりになりますので、全く違う夫婦像をつくっていけそうです」