小林聡美が思う家族への理想像と配慮「多くを期待するところでもないような気も」

 そして演出は、彼女が「誰よりも熱い演劇人」と尊敬する木野花。この信頼厚いメンバーで、作品に潜むスリル感を見せていきたいと意気込んでいる。

「家族って“理想的な家庭の形”に収まっているのが幸せなんだと信じて、保っていこうとしますよね。実は夫も子どもたちも皆、それぞれに人生があって目一杯なのに、なんとか家族という器に収まろうとする。まさに氾濫じゃないですが、大きく流されていく一歩手前の家族の形が、見ている側にはヒリヒリするというか、妙なスリルがありますね。そこが、いまでも面白いと言われる理由のひとつなんだと思います」

 最後に、小林自身が思い描く“幸せな家族の形”を聞いてみた。

「自分の味方でいてくれることでしょうか。何かしてほしいとかっていうんじゃなくて、“何かあったときに、きっとこの人たちは受け入れてくれる”という、安心感があって、居場所であることですかね。一方で、家族にもそれぞれ自分の人生があるので、多くを期待するところでもないような気もしています」

■公演情報
舞台『岸辺のアルバム』

作:山田太一
脚色:倉持裕
演出:木野花
出演:小林聡美、杉本哲太、細田佳央太、芋生悠、前原滉、伊勢志摩、夏生大湖、田辺誠一
東京公演:2026年4月3日(金)~4月26日(日)東京芸術劇場シアターイースト
大阪公演:2026年5月1日(金)~5月4日(月・祝) 松下IMPホール