真面目に精一杯生きる人にこそ「他人や環境のせいにしてしまってもいい」
悩みを抱えながらも、前向きに生きたい人に寄り添ってきた酒井さん。前に進んでいくためのマインドも、「立ち止まってもいいから等身大のペースで」と、シンプルだった。
「時には、他人や環境のせいにしてしまってもいいと思います。真面目な人ほど、うまくいかないとき、自分の弱さを責めてしまうかも。でも、精一杯生きてきた私たちは、大人になったいま、至らない点も足らない点も、十分に自覚して向き合ってきたはずなんです。
だから、自分でなんとかできること、自分ではどうにもできないことを見極める能力なんて、もう十分備わっているんです。なのに、つい自分を責めてしまったりする。でも、ホルモンバランスが悪い日があったり、相手との相性が悪かったり……、そんなときはちょっとだけ他責思考に切り替えてみると、引きずらないで明日からやり直せると思います」
10年前には膠原病を告白、それからも等身大の心身の不調もオープンにしてきた。そんな素直な発信ができるのも、酒井さんの芯の強さのおかげでもある。
「生まれつきの性格なんでしょうね。人の気持ちを察するのも得意だったし、いじめがあったら“やめなよ”って言うタイプでした。イヤなこと、しんどいことはいくらでも我慢(がまん)できますが、おかしいことや理不尽なことには立ち向かってしまう性格なんです。芯の強さは筋金入りだと思いますね」
彼女が30年かけて見つけた優しい言葉と生き方が、今日も疲れた人を癒やしてくれる。
■書籍情報
酒井若菜 写真集『ぴこぴこ。』発売中
著者:酒井若菜
撮影:佐内正史
発行:講談社
価格:3,960円(税込)
