「いまはビクビクしています」舞台『water』で演じるのは、なんと“自分自身”

 彼にとって次の役……『water』の“わたし”は、なんと、“丸山隆平”自身だ。

「それですよ! まず、資料を読むとか、役の人物の歩き方や所作を考えるという工程は免除されてますよね。なんてったって、ぼくだから。ではあるけれど、セリフは藤田さん独特の言い回しになっていたりして、何がいったいどうなるのか、どうすればいいのか、いまはビクビクしています」

 ちなみに、インタビューが行われたのは、準備稿が丸山の元に届いてようやく作品の全体像が見え、稽古を控えた時期である。

「ぼくはもともと藤田さんの作品の観客だったので、今回初めて、台本というレシピを受け取ったわけですが、正直に言ってちょっと戸惑(とまど)いました。“うわ、こんなところから入んねんや”と驚き、“これ、どういう間を取って、どういう動きがつくんやろ”と頭を抱え、“こんな複雑な台本書くなんて、どんな脳みそしてんねやろ、この人。片手でルービックキューブできるんじゃないか”と思いました(笑)。そのぐらいの複雑性を持っている方ですね」