「なぜ数分のために2000万円も!?」社内の反対を押し切った東京タワー“グリーン化”計画
私たちが目をつけたのは、日本の首都のシンボルである東京タワーでした。「あの東京タワーを、マトリックスの象徴であるデジタルの“グリーン”に丸ごと染め上げてしまおう」という大胆なアイデアです。
言うまでもなく、東京タワーのライトアップの色を、一企業の映画プロモーションのために変更するというのは前代未聞の試みでした。
2008年着工、2012年完成の東京スカイツリーがまだ影も形もない時代のことです。当然ながら、タワーを管理する関係各所との折衝は困難を極めましたし、それを実現するための設備の準備や安全面の確保など、乗り越えなければならないハードルは山積みでした。
さらに、このたった一夜のライトアップ、いや10数分のライトアップにかかる費用は、およそ2000万円という莫大な金額にのぼりました。宣伝費全体から見ても、一つのイベントに投じる予算としては完全に常識を逸脱しています。社内でも「ほんの数分のライトアップにそこまでのお金をかける必要があるのか?」という声がなかったわけではありません。
しかし、私たちは「この突き抜けたスケール感こそが、マトリックスの世界観を現実に引きずり出し、人々の興味度を爆発させるのだ」と信じ、粘り強く交渉を重ね、ついにこの計画の実行へと漕ぎ着けたのです。