近年では映像作品への出演もめざましく、2025年配信の映画『新幹線大爆破』(Netflix)やドラマ『ミステリーと言う勿れ』(フジテレビ)、さらにはディズニー・アニメーション映画の実写版『モアナと伝説の海』(2026年)でのマウイ役の吹き替えなど、歌舞伎の枠を越えたマルチな活躍を続ける尾上松也さん。

 5歳の時に『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』で初舞台を踏んで以来、立役(男性役)から女方までもこなす確かな表現力で、若手歌舞伎俳優陣の先頭を走り続けている。

 そんな松也さんが主演を務めるのが、ミステリー界の巨匠・横溝正史のベストセラーを完全新作として映画化した『八つ墓村』(2026年9月18日公開)。Jホラーの旗手・清水崇監督のもと、歴代の名優たちが演じてきた名探偵・金田一耕助に挑む。松也さんにとっての「CHANGE」に迫るインタビュー第1回は、誰も見たことのない「令和の金田一像」誕生の裏側に迫る。(第1回/全3回)

尾上松也 撮影/冨田望

 いきなりで失礼かと思うが、初めて松也さんにお会いした時、その恵まれた体格(178センチ)に正直驚いた。歌舞伎俳優の方には、勝手ながらどこか“華奢”なイメージを抱いていたからだ。ひとたび場に現れれば空気を変えるような、そんな存在感を放つ松也さんの最新主演映画が『八つ墓村』である。