「あえて『八つ墓村』は観なかった」歴代の名優たちに囚われない、令和の金田一像
金田一といえば、古くは片岡千恵蔵さんから、高倉健さん、渥美清さん、石坂浩二さん、古谷一行さん、豊川悦司さん、近年では池松壮亮さんや加藤シゲアキさんなど、錚々たる顔ぶれが演じてきた。
──強烈な個性を持つ歴代の名優たちが演じてきた金田一だが、今回、役作りに臨む上で「あえて意識したこと」、あるいは「逆張りしたこと」はあるのだろうか。
「歴代の先輩方の強烈なイメージがありますから、『変に奇をてらって違うことをしよう』とは考えないようにしていました。僕自身の性格的にも、既存のイメージに囚われてしまいそうだったので、自分が現場で感じた空気感を大切にしようというのが第一でしたね。
実は、お話をいただいてから金田一シリーズの他作品は観たのですが、『八つ墓村』だけはあえて観ないようにしていたんです。過去の『八つ墓村』に囚われてしまうと、無意識に真似事になってしまいそうで。そうならないようにしつつ、なおかつ『現代でやる』という意識……意外かもしれませんが、『普通でありたい』という意識を持って演じていました。僕の中では、金田一は時代からちょっと外れているというか、逆行しているようなイメージ。現代人ではないけれど、それなりに今の時代に順応して生きている“ちょっと変わった人”というバランスは意識していました」