かつては「世の中全部が敵だと思っていました」と、苦笑いする広瀬アリス。単独主演映画『沖晴くんの涙を殺して』公開に続き、来年には藤原竜也と共演の2部作『全領域異常解決室』、アクションを披露する主演作『ENJU エンジュ』の映画公開が控える。30代に入り、実力派としての評価をさらに高めてエンジン加速中の広瀬さんのTHE CHANGEを聞く。【第2回/全3回】

広瀬アリス 撮影/冨田望

『沖晴くんの涙を殺して』で、余命宣告を受けて帰郷する音楽教師の女性・踊場京香という難役と向き合った広瀬さん。オファーを受けた理由は、ストーリーや役へのチャレンジ以外にもあった。

──踊場京香を演じるにあたって、生と死についても考えたと思います。役作りで意識したことを教えてください。

「脚本を読んでいて感じたのが、死を目前にしているのに“不幸臭”があまりないということでした。死ってすごく重いものだと思っていたんですけど、この作品ではそんなに重く描かれていない。死に対してすごく淡々と(帰郷した先で出会い、関係を育んでいく)沖晴くんと会話していたりして。自分の知らない温度がそこにありました。だからその世界に飛び込むのがすごく楽しみでした。センシティブなシーンほど重く撮っていないんです」