タイトルの「余白」に込められた意味
「歳を重ねるということ」で始まる新刊のもくじには、「私を濁らせない選択」「隣の芝生は青いほうがいい」「すっぴんという自由」など、魅力的なワードが並ぶ。
「すべての原稿を渡し終えてから、担当編集者の方に聞いてみたんです。“あれから私って、どう変わりました?”って。自分ではよくわからない……という感じでそう尋ねたら、“圧倒的に余白が増えたと思います”と言われて、すごく腑に落ちたんですね。そして、改めて原稿を読んでみてビックリ!
まったく意図していなかったのに『余白』という言葉を何度も使っているんです。そうか、“いま現在の私は、知らず知らずのうちに『余白』を意識して生きていたんだ”と気づき、タイトルに入れることになりました」
前作から6年……。彼女の中で何が「余白」を生み出したのだろう。
「マドとのつきあいの中で学んだことは、たぶんたくさんあると思います」
マドというのは、松田さんの愛猫で、本名はマドレーヌ。14年前のゲリラ豪雨の日に保護した子猫が、焼き菓子のマドレーヌにそっくりだったことから名付けられた、茶トラの男のコだ。
「前作を書いていたときは6歳くらいだったマドも、シニア猫と呼ばれる年齢になってきました。それだけの年月をかけて、私たちは信頼関係を深めてきたんだなぁ、と思います。私はいつも彼となかよくしたいと考えているし、より快適に、楽しく生活してもらいたいと願っています」