「私も、私のことを大切な存在として扱っています」ほかの誰でもない、自分自身だからできること

 いまはわかりあえなくなってしまったけれど、これまで一緒にいたのは、その人のことが好きだったから。

「その人と過ごした時間で得たものがたくさんあるし、その人がいたから出会えた人や仕事もある。もし、その人との時間がまるっとなくなってしまったら、いまの私は絶対にいない。ということは、たとえいまは素直に好きだと思えなくなってしまったとしても、“やっぱり出会えてよかった”、“一緒に時間を過ごせてよかったな”って、そう思えるようになると思うんですよね。
 だから、“ありがとう”という感謝の気持ちを持って、静かにそっと距離を取ります。そういう気持ちでいたら、またタイミングがくれば仲良くなれるもしれないですしね」

 疎遠になることに、罪悪感を抱く人もいそうだが──。

「イライラしたまま会う方が失礼だなと、私は思うんですよね。私はビジネスでも“三方良し”を目指しているんですけど、誰かがグッと我慢するのは健康的じゃないなって。それはお相手だけではなくて、“私が大切にしている、私自身”に対しても」

 私が大切にしている、私……。

「はい。私は、家族に本当に大切に育ててもらいました。だから私も、私のことを大切な存在として扱っています」