「最初は絶対やらないと思っていた」ヨガや芸術への挑戦を導く“腹の主の声”

 それからも、絵を描いたり、書をやったり、ヨガや瞑想に打ち込んだり。何をやるにも、あらかじめ計画していたというわけではありません。その時々に「これをやりたい」という声が腹の内側から突き上げてくるんです。私の中にいる「腹の主」の声に、ただ従っているだけ。絵だって別に褒められたこともなかったのに、独学で始めて、気づけば美術館まで持たせてもらった。

 ヨガにしても、最初は「俺は絶対やらない」と思っていたんです。20年ほど前にインドのドキュメンタリーの取材で、現地の小学校のヨガの時間に参加させてもらったんですが、体が硬くて全然できなくて。それが後に瞑想がしたいと思うようになって、先生に聞いたら「瞑想はヨガの最終的な目的なんです」と言われて。じゃあヨガをやるしかないなと。すっと入っていきましたね。

 もちろん、新しいことに挑戦するときには、怖いと感じたり、戸惑ったりということも正直ありますよ。けれど、「腹の主」の声が正しいと信じて向かっています。魂が突き動かされたことには必ず意味があるから、絶対にね。着手するとギフトがあるんです。だから、そこで確信するわけです。「やっぱりこれは間違いじゃない」と。

 今も毎日ヨガを続けていますが、頭がクリアになった分、台本を覚えるのが早くなった気がします。台本って、役者にとってはある種の苦行なんですが、それを苦にせず、むしろ好きでやっているところがあるんですよ。嬉々としてやっています。