「そういう普通の状態が、私には必要だったんです」ふたたび、真摯に役に、作品に向き合う日々のなかで
一旦現場を離れた美村さんが、もう一度演劇の第一線に戻ってこられるまでにはどんな道のりがあったのだろう。
「私の場合、とても運が良かった、ということはあります。事務所も諦めないでマネジメントを続けてくれたんですけど、でも、戻ってきてからの営業については以前と全く異なります。そりゃそうですよね。大いに営業してくれていた最中、それを断って辞めたわけですから、義理として復帰後は自力でないといけません。
で、そういう状況だと、“次呼ばれなかったら、終わり”になるんですよね。今回の役でダメだったらおしまい。でも、“ちゃんとした芝居をして評判を得ないと、次は来ない”っていうのはごく普通のことですよね。そういう普通の状態が、私には必要だったんです。一つひとつの作品に集中して、仕事に向き合う。そうしたら続けてお仕事をいただけるようになって、こうやって戻ってこられたんですけど。やっぱりラッキーな部分も大きくて、自力と半々くらいだったかなと思います」