「どーでもいいですよー」で一世を風靡したお笑い芸人・だいたひかるさんは2016年、40歳の時に乳がんだと診断された。その後は子宝にも恵まれ、一人息子は今年4歳になる。絶望から、希望を持って歩むようになっただいたさんのTHE CHANGEとは。【第1回/全3回】

だいたひかる 撮影/河村正和

 2016年にがんが見つかってから、ちょうど10年になります。乳がんは、10年間再発がなければ一つの区切りとされることもあります。ただ、私は2019年に再発しているので、少なくとも2029年までは病院に通うことになっています。もちろん、「再発しなければ……」と思うことがないわけではありません。でも、50代に入った時は、すごく嬉しかったんです。「年を取る」ことを嬉しいと思う人は少ないかもしれないけれど、がんになった私にとっては、一日一日年齢を重ねることが、“生きてこられた”という記録ですから。

 私は40歳でがんと診断されるまで、がんに関する知識がほとんどありませんでした。がんは“家系”なのかと思い込んでいたし、親族に経験者もいない。痛みや痒みといった自覚症状もなかったので、「がん」だと告知された時は、いきなり人生のゴールが見えちゃった感じでした。「えっ、私、40歳で死んじゃうんだ」って。その日から、10年以上生きてこられた。

 あくまでも自分の意識として、私は突然「がん患者」になりました。