「“この気持ちがわからない”という部分はひとつもなかった」
映画の舞台は、1980年代、昭和の新宿歌舞伎町。リメイクするにあたって、現代に変更する案も出たというが、試行錯誤の末、オリジナルとほぼ同じ時代設定になったという。
もちろん、昭和の頃と現代では、家族のあり方ひとつを取ってみてもずいぶんと変わった。しかし、人を愛する気持ちや、守りたいものにそれほど違いはないはずだと川栄は言う。
「台本を読んだときに、“この気持ちがわからない”という部分はひとつもなかったし、演じる上でも迷いなく、“まり子”でいられました」
その言葉通り、スクリーンの中で彼女は、ひたむきに竜二に寄り添い、支える昭和の女性として存在している。
「わたし、よく昭和に馴染(なじ)む顔だって言われるんですよ(笑)。確かに、顔の主張とかもあんまりないし、自分でもこの時代に溶け込めていると思います」