「見過ごすことはできませんでした」『国宝』原 摩利彦氏とコラボした楽曲『If I Must Die』への思い
さて、映画『国宝』の主題歌で組んだ原さんとは、今作でも複数コラボしている。その一つに『If I Must Die』があり、これはパレスチナ・ガザ地区の大学教授で詩人で、イスラエルの空爆で絶命したリファアト・アルアリイール氏の詩をもとにしたものだ。なぜ美雨さんは、この詩に曲をつけて歌おうと思ったのだろう?
「この詩は、リファアトさんが空爆で殺される前に娘さんに残した言葉です。この言葉をネットを介して受け取ったとき、“バトンを渡されたんだな”という気がしました。『私が死ななければならないなら、まず、あなたは生きなくてはならない。私の持ち物を売って、凧を作って、それを揚げて。父親を亡くした子どもが、それを見上げて愛を感じる。希望になるように』というような、とても美しい詩です。
リファアトさんは、ご自分が狙われていることを分かっていたから、娘にあの詩を残したのだと思いますが、私が似た立場だったら、彼のように優しく美しい心でいられるだろうかと考えさせられました。彼が命がけで残してくれたものを、何十年、何百年と受け継いでいかなくちゃいけないと強く思ったんです。見過ごすことはできませんでした」