文芸評論家として数多くの著書を発表、テレビや各メディアに活躍の場を広げ、昨年は『NHK紅白歌合戦』の審査員を務めるなど、いま最も注目される文化人の1人である三宅香帆さん。7月17日に発売された最新刊『推したちとどう生きるか』(新潮新書)では、アイドルやVTuberなどを「推す」という行為を、歴史や社会、文化の変化から読み解いている。「推し」はなぜこれほど私たちの日常に入り込む存在になったのか。そして、好きなものと長く付き合っていくためには何が必要なのか。人生の転機とともに聞いた。【第3回/全3回】
前回、「最大のCHANGE」に1冊目の著書刊行を挙げ、「ここまでの執筆活動ができるとは予想もしていなかった」と振り返った三宅さん。執筆活動の中で、考え方もCHANGEしたという。
「考え方はいろいろ変わりました。その中でも“自分が書いたものがどういうふうに読まれるのか”ということを、改めて考えるようになったと思います。でも、本という趣味が仕事になっても、読書は変わらず楽しめています。よく、『好きなものを仕事にすると“好き”でなくなってしまう』なんて言いますが、本と関わることだけはずっと楽しいです」
各所で語っているように、とにかく昔から本が好きな三宅さん。その熱意は、驚異的な出版ペースにも表れている。三宅さんの最新刊は7月17日に出版された『推したちとどう生きるか』(新潮新書)だが、この前日である16日には『「夫婦」不在社会』(講談社)も出版されている。
ただでさえ“時の人”として多忙を極める中、同時期に2冊の本を出すことは大変な苦労が予想される。普段のスケジュールは、一体どのように組み立てているのか。
「執筆する日は基本的に1日空けて、“ここでこの原稿を書く”という感じでスケジュールを立てているので、意外とお休みはなんとか取れてますね。でも、忙しいときはやっぱり大変だなと感じますし、張り詰めた状況が続くとしんどいので、なんとか休みを確保しつつという感じで」
忙しい日々でのリフレッシュ方法を聞くと、「本を読むのが一番のリフレッシュです!」と即答した。大好きなものと関わっていれば、忙しさも苦ではないのかもしれない。