SNS・動画サイトによるドーパミン中毒で本を読めなくなった人のリハビリ法

 その忙しさを示すように、ここ数年、テレビなどで三宅さんを見る機会は一気に増えた。この現象やメディア露出が増えた要因について、本人はどう分析しているのか聞くと……。

「何だったんでしょうね(笑)。でも一昨年に『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が出て、YouTubeに力を入れるようになって、そこからテレビに多く出るようになったと感じています。その後も本を度々出させていただいて、それぞれの本が話題になったことも影響しているのかなと。
 あとは、雑誌の編集やテレビプロデューサーといった文化の発信者が今はインフルエンサーになっている影響もあるのかなと。単純に“本をよく読んでよく喋る女子が珍しい”    みたいなところもあったのかもです。
 本が好きな人は多いけど、皆さんシャイで、人前では読書が好きと語らなかったりする。本について語る相手が意外と周りにいない中、動画で発信をしている人がそこまで多くなかったのも興味を持たれたきっかけじゃないかと思います。でもテレビに関しては、何を見てオファーをくださっているのか、本当によく分からないんです(笑)」

三宅香帆 撮影/三浦龍司

 三宅さんが語るように、現代においてインターネットは大きな影響力を誇る。近年は、ショート動画やアルゴリズムによるおすすめ投稿の表示など、脳が手軽に刺激を得られる仕組みの影響で、長い動画や文章に耐えられない人が急増したとも言われている。

 こうした人々は「ドーパミン中毒のガキ」を略した「ドパガキ」とのスラングでも呼ばれるが、刺激に慣れて読書が苦手になってしまった人はどのようなリハビリをすればいいのか。

「動画は観られるけれどテキストが頭に入ってこない状況って、疲れているとなりがちですよね。それは、自分の中での“本の読み方”が見つかると、また楽しめると思うんです。脳内を読書寄りに戻すような感覚で、少しずつ慣らしていくのが良いかなと思います。私はお風呂の中にスマホではなく本を持ち込んでいます。そうやって読書する時間を持つようになると、意外と読めるようになっていくんですよね」