BS時代劇『大岡越前9』で主人公・大岡忠相(高橋克典)の妻・雪絵を演じる、美村里江さん。シリーズの参加は2016年のSeason3から。『大岡越前』の世界に参加して、10年になる。美村さんが思う時代劇の魅力、そして未来とは。さらにこれまでのキャリアを振り返り、THE CHANGEの瞬間をうかがった。「ミムラ」から「美村里江」へという、芸名のチェンジに込められた思いも語ってくださった。【第1回/全4回】

美村里江 撮影/有坂政晴

 美村さんが2016年から出演し、今期で9作目となる『大岡越前』シリーズ。どんな事態が起きても、夫・大岡忠相(越前守)を信じぬく妻・雪絵を演じるうえで、大事にしていること、意識していることからお話をうかがった。

「私、時代劇が好きで、キャリアのなかでいちばん嬉しかったのが『大岡越前』のレギュラー出演で、“雪絵”という役なんです。雪絵は、性格や設定だけを見ると、全体で同じトーンになりがちかもしれないんですが、けっこう自由度も高い役ではあるので、他の皆さんの芝居が引き立つような“中継地点”になれれば、という気持ちで演じています。
『大岡越前』って、滑稽(こっけい)話のような落語調の回もあれば、涙なしには見られないというような回もあって、今シーズンに関していうと、グッとくるような感動的な話も多め。そういうトーンの回ですと、ずっとしっとりしていては“しっとり”が引き立たなくなってしまう。そこには湿度差みたいなものが必要で、息抜きとなる場面では、求次郎(忠相の嫡男)と一緒に少しにぎやかな感じを出したり、メリハリが生まれるように、というのは意識していますね」